自分の考えや感情を聞かれているのに、相手が求める答えを出し続ける。
あなたにも心当たりがありませんか?
相手のムッとした表情に傷つきたくない。
場を丸く収めて、穏便に済ませたい。
期待に応えて評価されたい。
私たちはいつの間にか、本心よりも「場にふさわしい正解」を探す方が得意になってしまったのかもしれません。
でも、その「正解」を出し続けることに、何となく違和感を覚え始めていませんか?
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私たちは、子どものころから「正解をトレースすること」で褒められ、認められてきました。
それが試験や通知表、模試の成績表のように数字でハッキリとわかったり、大人や同級生から明確な言葉や態度で褒められているのが実感できたりもしました。
また親や先生の顔色で、機嫌を取ることができたと確認できました。
家庭やクラスの平穏が保たれていると感じることもあったかもしれません。
それができなかったときは、存在を否定されたような感覚になったでしょう。
教わった正解、求められる正解を出し続けることで、存在を証明し続けてきました。
人によっては、注目・愛情・羨望を集めて自分を保っていたかもしれません。
正解をだすことに必死になるうち、自分の言葉はいつの間にか「聞き慣れた綺麗な言葉」にすり替わっていきます。
まるで一問一答のテストを解くように自分を説明することに慣れてしまい、本当の感情と、口から出る言葉がどんどん乖離してしまうのです。
自分の本心を出すことが不正解のように感じると、一気に怖くなりますよね。
本心を出すと、怒られる・否定される。
それが真実味を帯びてきます。
すると、私たちは無意識に「便利な言葉」に逃げがち。
その代表が「モヤモヤする」という表現です。
言い得て妙な気がしますが、本心に触れないための「蓋」として大いに役立つ言葉なんですよね。
私もよく使います。
コーチングの現場で、私はよくこう問いかけます。
「そのモヤモヤには、何が入ってますか? 怒り? 悲しみ?
もし混ざっているとしたら、それぞれ何パーセントくらい?」
「腹が立った」「むかついた」とストレートに言うのは気が引ける。
だから、綺麗な言葉で濁す。
そうやって自分の感情を殺して「その場の正解」を出し続けることは、少しずつ自分を置き去りにしていくことでもあると思っています。
先輩や上司からもらったアドバイスや金言を「教科書」のように思いがちです。
特に新人・若手のころほど、そうです。
真面目な人ほど、その通りにできない自分を責めます。
「なぜ正解しなかったんだ」
「なんて出来が悪いんだ」
でも、それらはあくまで教科書に載っている「例題の一解法」にすぎません。
本来、教科書とは基礎固め、基本に戻る際に使うもの。
「これは自分には合わないな」と思ったら、そのページは破り捨てていいし、自分なりの新しい解法を書き込んでもいいんです。
学生時代のあなたの教科書は、ボロボロだったり、書き込みでいっぱいだったり、メモを貼り付けてあったりしませんでしたか?
誰かの正解をトレースし続けても、そこに「あなた自身」はいません。
自分がいなくなってしまったら、どんなに評価されても虚しいですよね。
必死に抑え込んできた「自分の言葉」を今すぐ取り戻すのは、少し勇気がいります。
しかも、時間もある程度かかります。
なにより、本心は綺麗なものではありません。
むき出しのあなたです。
それを踏まえたうえで、ぜひ取り組んでもらいたいのがジャーナリング。
ノートに書くのが苦手な方は、ボイスレコーダーを回し続けてもいいです。
日常生活で「なんか思っているのと違うな」と違和感を覚えたことや、心が動いた気がすることを一つ取り上げてみます。
ゆっくりじっくりやってみてください。
大体3つくらいの段階を経て、本心が見えてくると思います。
第一段階: どこかで聞いたような「言い慣れた言葉」が出る。
第二段階: 溜まっていた「愚痴」や「他者への非難」がドバドバと溢れ出す。
第三段階: 出し切った後に、ポロッと「あ、こう思ってたんだ」という本心が顔を出す。
ドロドロした感情を出すことを許してあげてください。
頭の中の排水をするつもりでやっていきます。
その先に、ナチュラルなむき身のあなたがチラチラと見えてきます。
焦らず、慌てず、気長に続けてみてください。
「出てこないなんておかしい…!」と思わずに。
他者から求められている自分と、本当の自分との間にある違和感。
それを解消して、来年度はもっと肩の力を抜いて過ごしたい。
もしそう願っているなら、一度その「必死に抱えてきたもの」を私にお話ししに来てください。
あなたが握りしめてきた「他人からもらった教科書」から卒業して、あなただけの言葉を一緒に探っていきます。
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