【教員の転職】元教員キャリアコーチが語る、回り道とリアルな戦略。


【教員の転職】元教員キャリアコーチが語る、回り道とリアルな戦略。

今回は、小学校教員を9年間務めた後、現在は企業の人事とキャリアコーチとして活躍されているあかねさんにインタビューしました。充実した教員生活からキャリアチェンジを決意したきっかけ、転職活動のリアル、そして新たなキャリアで感じた教員の強みについてお話しいただきました。

ブログでは、一部をまとめてお届けします。インタビューの全編は、ぜひ動画・音声でお楽しみください。


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9年間という充実した教員生活

蒼井櫻子: 小学校で9年間お勤めだったということで、私のフォロワーさんやクライアントさんにも小学校の先生が結構多いんです。教員をされていて、「良かったな」「やりがいがあったな」と思うのはどんなことですか?

あかね: もう、本当にたくさんあります。一番はやはり、人との関わりの中で自分が新しい価値観や考え方を吸収できたことですね。先生方や子どもたち、そして保護者の方々からも学ぶことが多く、自分が人間として成長できた場所でした。誰と出会っても「この人のために頑張りたい」と思えるような、魅力的な人たちに恵まれた9年間でした。



「やり切った」からこそ見えた次の道

蒼井櫻子: 充実した教員生活を送っていた中で、キャリアチェンジを決断したきっかけは何だったのでしょうか?

あかね: まさか自分が教員を辞めるなんて、1ミリも思っていませんでした。最初も楽しすぎて、特に初任校での5年間は「こんなに楽しいことをしてお金をもらっていいの?」と思うくらいでした。でも、2校目に移った頃から、ふと「やり切ってしまったな」と感じるようになったんです。やりたいと思っていたポジションや学年を経験させてもらい、目標がなくなってしまった。「教員を続けていたら、こういうキャリアになるんだろうな」と先が見えたところで、違う道が気になり始めました。短い期間でギュッと詰め込んだからこそ、燃え尽きてしまったのかもしれません。



転職活動の前に「自己理解」が大切だった

蒼井櫻子: 転職に向けて、まずウェブデザインの勉強をされたんですよね。そこから、別の違和感が出てきたそうですが…?

あかね: はい、実は1年と続かなくてですね。理想は毎日勉強するはずだったんですけど、いざ始めてみると、「やらなきゃいけない」という気持ちが先行してしまい、違和感が出てきました。「教員という大好きな仕事を辞めて、これが本当にやりたいことなのかな?」とまた悩んでしまったんです。そこから、スキルを身につける前に、まずは自分を理解しようとシフトチェンジしました。自分自身と向き合う時間を確保するため、自己理解と起業のステップを学べるスクールに入りました。

蒼井櫻子: そのスクールに入ってみて、どんな気づきがありましたか?

あかね: これまでの自分の選択の裏付けが全部できたんです。「あれだけ楽しかったのに、気づかないうちに我慢していたんだ」ということに気づきました。自分の価値観や仕事に求めているものが、教員という仕事では叶えられていなかった部分もあったんだ、と。だから、ずっとは続けられないし、燃え尽きて当然だったんだ、と納得できました。



教員免許がくれた「最大の安心材料」

蒼井櫻子: 先生方の転職を支援していると、経済的な安定への不安をよく聞きます。あかねさんはいかがでしたか?

あかね: 最初はその気持ちもありました。でも、求人票を見て、未経験で教員と同じ条件の仕事を見つけるのは難しいと分かったんです。そこで考え方を変えました。教員免許は一生なくならないし、人手不足なので、いつでも教員に戻れる。この状態こそが一番の安心材料だと思ったんです。「じゃあ、飛び出すなら早い方がいいよね」と決断できました。最初は給料や安定性が得られないかもしれないけど、それは当然。長期的に見て、今が新しいキャリアを積み上げる準備期間だと捉えました。



教員は「何でも屋」。その経験は大きな強み

蒼井櫻子: 退職後、フリーランスのキャリアコーチとして活動しながら、企業の人事の仕事にも就かれたそうですね。初めての就職活動はどうでしたか?

あかね: 「教員がいきなり社会に出て何ができるか」と聞かれたら、自信ないですよね。なので、私は「教員の経験をどう人事の仕事に活かせるか」というストーリーを戦略的に作りました。

蒼井櫻子:教員は「何でも屋」で、授業もクレーム対応も企画運営も、すべて一人でやりますもんね。

あかね:そう。この経験を、いかに人事というポジションで活かせるか、パズルのように組み立てていきました。

蒼井櫻子: 実際に働いてみて、教員の仕事との共通点や違いは感じますか?

あかね: 企業に入って、教員の魅力にも気づきました。学校は校長先生一人が決裁者なので、やりたいことがすごく自由にできたんだな、と。一方で、企業には、誰かが休んでもカバーし合える仕組みがあり、一人で全てを背負わなくてもいいという心のゆとりがあります。また、教員時代に培ったスキルは、どんな仕事でも応用できます

蒼井櫻子:直接的に使えるものはなくても、教員のスキルのかたちを変える柔軟性が大切なんですね。

あかね:先生方は、どんな業務でも即戦力になれると思いますよ。



悩んでいる先生へ、外の世界に「光」を見出して

蒼井櫻子: 最後に、キャリアに悩んでいる先生方へメッセージをお願いします。

あかね: 今悩んでいるということは、教員という世界が狭くなって、自分を見失いかけているのかもしれません。でも、外には想像以上の働き方をしている人がたくさんいます。悩みを解決しようと内側ばかり見ていると視野が狭まってしまうので、時には外を見て、自分の可能性に光を見出してほしいです。そして、「どうせこのままだろう」と諦めないで、「もっと私が輝ける場所はないかな?」と自分自身を探求する心を大切にしてほしいと思います。



元教員キャリアコーチのあかねさんは、自分の強み・価値観を棚卸しし、実現していく講座を開催しています。さらに、転職活動を始める先生のサポートも今後始めるそうです。

まずはあかねさんのInstagramから公式LINEに登録、お気軽にメッセージを送ってくださいね。



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