【タスク管理】教員の創造性を高める、プランニングのひと工夫。


【タスク管理】教員の創造性を高める、プランニングのひと工夫。

「授業していて猛烈につまらない」と感じたこと、ありませんか?

教員専門ライフコーチの蒼井櫻子です。



あなたは「教員ってこんなにつまらない仕事だったか?」と感じる、あるいはおもしろかったこと自体を長らく忘れている…ということがありませんか?



正直、職員室で仕事に追われていたころ、何度も(大きな声には出さないけど)ボヤいていました。



長時間労働が日常になると、情熱が失われ、組織の論理に取り込まれ、創造性がなくなってしまいますよね。



その結果、授業をしている自分も、受けている生徒も、猛烈につまらない1時間を繰り返す状態に陥ってしまうのです。



先日、私自身も同じような壁にぶつかりました。それが「長時間かけても、liveの原稿が仕上がらない」ということです。



でも、たまたまあることをしたら、抜け出すことができたんです。私が一体、何をやったと思いますか?



それは「シャワーを浴びる」でした。



今日は、あなたの情熱と創造性を取り戻すために、戦略的な休息すなわち「タイムオフ」を日々の業務にも組み込む具体的なタスク管理術をお伝えします(出典:ジョン・フィッチ、 マックス・フレンゼル著『TIME OFF 働き方に“生産性”と“創造性”を取り戻す戦略的休息術』クロスメディア・パブリッシング(2023)。



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やる気を奪う「長時間労働のワナ」と「タイムオフ」の正体


先生が調子よく仕事を楽しんでいるときと、情熱を失っているときには、「タイムオフ」が生活に入っているかどうかの違いがあります。


ここでいう休息(タイムオフ)とは、単に寝ることではありません。それは、重圧や期待から心と体を解き放つための時間を指します。



私の場合、教員時代に高3生(つまり大学受験生)の担任をしながらTOEICの勉強をしていた時期がありました。これも私にとってはタイムオフ=休息でした。



違うことに没頭することで、頭が切り替わり、本業に戻りやすくなるんです。



業務の効率化を図ったり、ポイントをおさえた指導を考えたりするといった、アイディアが湧いてきます。



たとえうまくいかなかったとしても「アイディアを試し、結果からフィードバックを得た」ことで仕事に満足感がありました。



創造性が失われるのは、ずっと同じ「思考のギア」を使い続けているからです。



調子がいいときは、帰宅後に習い事や好きな勉強をしてタイムオフを取ることで、仕事全体がうまく回っていたのです。

創造的プロセスと「温める」という仕事


創造性あふれる仕事は、タスクを処理するだけでは生まれません。



心理学者グレアム・ウォーラス(Graham Wallas)提唱した「創造的プロセス」には、重要な「休息」の段階が含まれています。



創造性は、以下のステップで生まれます。


  1. 準備する(座って仕事): 何が問題か考え、邪魔されずに没入し、認知能力を最大まで高める。

  2. 温める(タイムオフ): 心と頭を休ませ、違うことに没頭する。この無意識下でアイディアが繋がる。

  3. ひらめく(ピカーン!): アイデアが結実する。

  4. 確認する: ひらめきを実証する。



多くの先生は、「①準備する」だけを仕事だと思っています。しかし、②温める(休息)という名の無意識の仕事こそが、質の高いアウトプットを生み出す鍵なのです。

タスクの「色」を変える!タイムオフを組み込む3ステップ


この戦略的な休息「タイムオフ」は、日々の業務の中で意識的に作り出せます。鍵は、タスクの「色(種類)」を変えることです。



タスクの色を変える戦略


同じ科目のプリント作成を続けていると、頭が回らなくなり、ボンヤリする感覚がありませんか?



同じような仕事を続けるのではなく、没頭できる、頭の違う箇所を使うようなタスクを間に挟みましょう。

例えば…

授業プリント作成(授業構成を考える)

⇒ 部活で球出し(体の使い方を意識する)

⇒ 掲示物交換(視覚的な作業、貼り付けることに集中する)

⇒ 添削(論理の確認、アドバイスを書く)

この「毛色の違うタスクをコロコロ回す」ことが、集中度合いを変化させ、創造性を保つ秘訣です。



上記のうち、長期タスクは「授業プリント作成」だけだとおわかりでしょうか?



単元全体、年度全体の学習目標を把握していると、1回1回の授業に必要なことは意外に多くないことが見えてきたり、複数のプリントを並行して少しずつ作成したりすることができます。



「今日はここまでできればOK。部活に顔出そうかな」と切り替えることにつながるんですね。先の見通しをもつプランニングのスキルは重要と言えます。



タイムオフを組み込む3ステップ


この手法を日々の業務で実践するための具体的な手順です。



  1. 【現状把握】 1〜2週間のタスクをすべて把握する。余力があれば、学期全体の授業計画や、担当科目の目標を確認する。

  2. 【タスク分散】 大きなタスクが1日に重複しないよう、やる日を決める。

  3. 【タイムオフ挿入】 大きなタスクの間に、「別に没頭できる、違う頭を使うタスク」を意図的に入れる。



これにより、先生は適正な仕事量をつかみ、創造性を向上させやすくなります。



※注意

これは健康な状態の先生向けの話です。

鬱の傾向があるように感じる先生は、まず睡眠時間を確保したり、医師に相談したりしてください。


情熱を取り戻し、自分らしい働き方へ


仕事の合間に、意識的に没頭できる休息を組み込むことが、先生としての働きがいと創造性を守る鍵です。



もし「自分のタスクをどう組み替えたらタイムオフが作れるかわからない」という方は、無料セッションで一緒に戦略を立てましょう。


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